第16回 「人形拵え」、着付けの基本は襟にあり!
こんにちは。今年は、梅雨入りが遅れているそうですね。いかがお過ごしですか?
さて今回は、第13回に引き続き「人形浄瑠璃(文楽)」について深めていきたいと思います。
文楽の楽しみの一つに、人形の身に着けている美しい衣裳がありますね。
人形に衣裳を着せることを、「衣裳付け」または「人形拵え(にんぎょうごしらえ)」と言うそうです。
普段、人形はバラバラに各担当(衣裳係、かしら係等)が保管しており、公演のつど、人形遣い自身が着付けていきます。
その際、人が着るきもの同様に衿が一番のポイントとなるそうで、綿の入った「棒衿」をまずつけるのですが、綿の入れ具合などは人形遣いの好みで変わるそうです。
人間のきもののように重ねて着せていくのではなく、衿は縫い付けていきます。
人形遣いは、人形の中心に衿がきちっと合わさっているかどうかに、最も神経を使うそうです。
ふっくらとしたあの独特な衿元は、このような工夫で成り立っていると思うと、とても感慨深いですね!
(スタッフF)